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社会人大学入学目的
社会人大学院入学目的
 日経キャリアマガジン08年8月号でのアンケート調査では全国138人の社会人大学院生を対象に調査(2008年5月)した結果が下記の図である。この調査ではスキルアップ→学位取得→人脈作りがベスト3を占めている。そして人脈が役立ったことがあると答えたのは65%である。

 意外なのは、転職や年収アップが低い位置にあることである。もちろん社会人大学院といってもアカデミックスクールからプロフェッショナルスクールまで多数あるので単純な比較はできないが専門職大学院やMBAコースを考慮すればこの2点は高い位置に来るのが海外では普通であろう。やはり日本での専門化教育ではまだ収入に反映しないのか?転職するチャンスになりえないのか?
 
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社会人大学院生が学習しやすい環境
一つ目は、地理的な点である。仕事の帰りにという点を考えればやはり都市部である。東京で言えば東京23区に設置したほうが人数的には有利であろう。そのために本部が埼玉にある大学も東京都内にサテライト教室を置くケースがある埼玉大学、名古屋商科大学などはその例である。
2つ目は時間帯である。通常は平日夕方および土曜日が当てられる。

日本は遅れている
下記の図でわかるように25歳以上の入学者の割合がOECD加盟国平均で20%以上であり、日本はわずか3%以下である。この数字は大学だけを対象にしたものではないが、日本の社会人は同じアジアの韓国と比較すればその半分もない。韓国の優秀な若者は米国を中心に欧州にと留学をし、韓国大企業の幹部は英語で自分の意見を堂々と述べ、経営管理も勉強し、PhD(博士号)取得者も多い。日本では体験主義や終身雇用の中で同じ会社に住み着いた役員が多いのではないか?部下に勉強や研修をさせ自分たちはあまり勉強しないと聞く。特に追い立られなければ進んで研修や勉強などしたくないであろう。
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by bravo54410 | 2009-10-30 11:57 | 大学院
転職は衣替え?
転職は衣替え?
2009年の日本生産性本部が発表した新入社員に対する調査では「今の会社に一生勤めたい」と回答したのは55%。2000年は20%に過ぎなかった。転職もしないに越したことはないと答えたのは34%。大学新卒が3年以内に約 %退職するというデーターがある。人の人生は他人がどうのこうの言えるものでもなく、あの時は良いと思って判断したがマイナスな結果になり後悔するというケースがよくある。しかし果たしてそうか?何かの縁があって今日この道を進んでいると感ずる事もある。大学を卒業してずーっと定年まで一つの会社で勤務する事も人生。またいろいろ機会を利用し転職をすることさらには起業することもある。これも人生である。
 
まだまだ日本では転職する事をネガティブに見て一つの会社で歯を食いしばってがんばる事が美であるように見る傾向がまだある。特に高度成長期にサラリーマン経験者はそのようである。NHKの調査で35歳1万人の調査で年収500万円で転職ありは54%。年収200万円は82%というデータがあった。これは大学卒だけのデータではないので全て参考にはできないが正社員の42%は会社はいつか倒産するものであると感じているようで、会社に対する帰属意識は薄いようである。あるAという仕事をしたから次はA’の仕事、次はA’’でないといけないということはない。もちろん転職しさらにステップアップしてゆくにはそのほうが待遇も良いかもしれない。
 
しかし別の見方をすれば人生いろんなことをいろんな仕事を経験したほうが良いと感じている価値観を持った人はあえて仕事の脈絡ではなく自分のそのときの心情に合わせて楽しみながら転職し、あるいは起業している人もいる。

確かに定員割れや質にも問題のある学校もあるが、新卒と違うのはそれぞれ専門と経験を持っていることであり、隣の人とあなたとは基本的には雇う側から見れば違う価値のものである。

勤務年数が上がるにつれて活躍のステージや経験が積まれればA社の範疇では収まらなく感じ始めた場合はB社に転職しさらには機会を見つけC社に移り自分の専門性を高めるとういことは当然に考えられる事である。というかそうしないと自分の能力が伸びないで会社のスケールの中で一生終わってしまうという事になりかねない。先日ある大手有名企業の退職者と話す機会があったが、その会社は東大、京大、一ツ橋、早稲田、慶応大学出身者が入社時点で大きなシェアーを占めている。しかし、会社の範疇で会社の仕事だけ何十年もやってきているとせっかく優秀な人材が最後は覇気のない老いぼれになった退職すする。 

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by bravo54410 | 2009-10-25 21:29 | キャリア
人生一生勉強、人生何とかなる

この年になって大学院に行ってると言うと「へえー」とうなずく人が多い。其の目の中を見れば複雑な表情が見える。恐らく「今更大学院に行ってどうするつもり」、「勉強が好きな人なんだね」、「不況でしかも子供に金が掛かるのに良い身分だね」、「お金があるのだな」、「うらやましい」などの言葉が出てきそうな目をしている。

其の通り、其の中の一文のどれかが必ず相手の口から出てくる。今通っている大学院のクラスには22歳から70歳近い方もいるが、20代の方であれば、学部生と変わらないような感じの人もいるから私が他人から受けた表現は恐らく其の方には出てこないだろう。それは大学生に近いからだろう。

しかし、大学内の建物を歩いていると若い学生から頭を下げられる事がよくある。大学の教員と間違えられているようだ。そんな風貌から「実は大学院に行ってるのですよ」と言えば、「一度授業を聞きに行ってもよいですか?」と聞かれることがあり、「いやいや、学生してまんねん」と言えば、「ええー?!」と成る。しょっちゅうあるケースである。

大学もダイバーシティの世界であるべきと思う。特に、日本は飛び級もないし、同じような年齢の人が同じような環境で勉強するケースが多い。その点は社会人大学院は興味深い。

私は「人は人の中で人になる」が持論で、山にこもって寺にこもってみても俗世間に出たとたん世俗に犯され迷わされ結局 あの修行はなんだったのか?となる。 人は完全には孤立できない。特に今の社会では。
いつの時代でも人は人と関わってゆきそこから何かを経験し何かを知りそして人生を知って一生を終える。
いやその過程で終わる人もいるが。いずれにしても世間でも学校でも一生勉強である。

できれば学校と世間と行ったり来たりするほうが人生楽しいし一面的な見方にならず良い。

人生にはいろんなことが起こる。何も起こらない事はごく稀な事かもしれない。
いろんなことが起こったときにどうそれを処理するか?が問題である。

ずーっと学校出てから同じ社会にばかりいると何か予期せぬことが起きると人生を不幸の先読みをしてしまい不安になり、そのことひとつしか考えられなくなる傾向がある。しかし冷静になれば必ずalternativeがあることに気がつく。

著者も過去何度もビジネスでも生活でも「もうだめかな?」と思うような絶体絶命が何度かあったが、首の皮一枚でつながってきた。人生何とかなるものだと感じた。いやひょっとして人生はすでに決まっているのかもしれない。

いずれにしても人生死ぬまで勉強、人生なんとかなぬものだ。


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by bravo54410 | 2009-10-25 14:31 | キャリア
高卒の桑田はなぜ大学院に入学できるの?
高卒の桑田はなぜ大学院に入学できるの?

大学院が社会人を受け入れやすくした例として、女優の秋吉久美子や野球の桑田真澄がある。彼等はそれぞれ早稲田大学大学院公共経営政策、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科トップスポーツマネジメントコースに入学した。ご存知の通り、彼等は大学卒ではなく高等学校卒業である。通常、常識から言えば大学卒の学位である学士を取得していないと大学院を受験できないのが我々通常の認識である。

 この点につき、学校教育法施行規則第百五十五条の8号に下記の記載がある。<大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、二十二歳(医学を履修する博士課程、歯学を履修する博士課程、薬学を履修する博士課程又は獣医学を履修する博士課程への入学については、二十四歳)に達したもの >とある。つまり、早稲田大学は彼らに大学卒と同等の学力があると認める学士に相当する論文を書かせ、それが通過すれば大学卒とみなすわけである。秋吉久美子の時も、論文を書かせている。桑田氏のケースはスポーツ研究科で、その出願資格は下記のようになっている。個別の入学審査によりととある。


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したがって受験資格はあるという事になる。という事情である。学問の質の保証について、いろいろ議論があるようある。早稲田サイドは彼らを特別に配慮したかは不明だが彼らを入学させる事で新たな話題や入学者を誘引させる刺激になる事は否定できないであろう。これも大学の生存競争の一つの戦略であろう。いずれにしても大学は変化してきているし、文科省の大学院強化政策もあってか大学院は社会人にとって入学しやすい環境になっている。

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by bravo54410 | 2009-10-17 22:16 | 大学院
日本式MBAから脱皮し世界基準を
MBAを目指す人なら日本の大学院ばかりに目を向けないで海外のスクールにも目を向けて動きがどのようになっているかなどを研究しておくことも大事。
日本だから日本式MBAもいいではないかと言う議論もあるが日本は常に何をおいても日本式に変化させてしまい世界基準から外れてしまうことも多い。

「うちのMBAは文科省が認めました」等と言っている学校もあるくらいだから目は常に世界基準を見据えることも大事である。日本のMBAに関する雑誌もよく読まれることも大事であるが基本となる大事なことは書いていないこともある。広告料を頂いていることで書けないのでしょう。

以前ブログにも書いたが中国のビジネススクールの国際化は著しい。特にCEIBSはFinancial Timesのランキングに毎年上昇を示し今回は8位になった。

米国のMBA評価雑誌(ランキング)の比較は下記の通りである。
学生満足を基準にしているのはBusiness Week誌のみである。
それぞれ基準が違う。


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Financial Times
http://rankings.ft.com/businessschoolrankings/

Business Week
http://www.businessweek.com/bschools/

US News & World Report
http://www.usnews.com/sections/rankings

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by bravo54410 | 2009-10-14 11:49 | MBA
MBA選抜側が考えていること
選抜する側はなにを考えているのか?

 ビジネススクール側にとって、その年度のクラスの学生の質をどのようにそろえるかは、各ビジネススクールによってそれぞれ異なる。黙っていても良質な学生が集まるトップスクールでも、たとえば留学生の割合はどのくらいにするか、職歴者の構成はどのくらいにするか……などを総合的に判断して、入学者を選抜する。

 筆者の経験から言えば、この選抜で決め手となるのは、ダイバシティとマチュリティであり、それを知るために、エッセイやインタビューが重視される。

ダイバシティの確保
 MBAのクラスにとっていちばん重要なことは、ダイバシティである。すでに何度も述べたが、この多様性が存在しなければビジネスリーダーを育てるコースであるMBAプログラムの肝はなくなってしまう。そこで、ビジネススクール側は、それぞれ背景の異なる学生を適切な割合で選抜しようとする。

 たとえば、米国のあるビジネススクールは、学部からの入学者を3割、残りは、国別、職業経験、アカデミックな成績、マチュリティや申請時期によって分けている。米国のビジネススクールの場合、学部からの入学者をある程度受け入れるケースが多いが、この場合も大学別に多様性を確保しようとする。もちろん、職歴のない学部卒留学生も受け入れる。

 留学生の場合、たとえば、日本やアジアからの留学生の人数は初めからある割合に絞ることがある。最近は中国や韓国から応募者が優秀なのでそちらを優先し、日本人は落ちてしまうということも起こりうる。つまり、最初にある人数を決めた場合は、その後はいくら優秀な応募者であってもその期には入学させないこともありうる。

 また、企業派遣留学生の場合は、その企業と大学のつながり(寄付金など)も考慮される。さらに、どの国でも世界的に注目を集める企業の出身者は、それなりに考慮される。

 いずれにせよ、留学生には、なるべく同じような属性の者は避けるようにしている。これは、学生の学習効果のためだけではなく、その学生が、そのビジネススクールになにを貢献できて、どう利益になるかもビジネススクール側は考えているということだ。

 こうした選抜をフェアでないと思う方もいると思うが、トップスクールの場合、最低限、学生の学力的背景は確保されているので、選抜はそれ以外の要素が決め手になるのは当然と言えよう。

 大学でも米国、英国の名門では、極端に言えば、学力3割、財力3割、名門・家柄3割で入学させているところもある。それらは、その大学の貴重な財産となるからである。大学院、MBAとなれば、なおさらであろう。

マチュリティの育成
 MBA教育は、参加者(学生)のマチュリティをどう高めていくかにかかっている。だから、最初から1つのクラスがマチュリティの高い人ばかりでは、参加者の個性や考え方のぶつかり合いが小さくなる。すると、学生は期待通りに成長せず、MBAというよりは研究科課程になってしまう。同じく、まったくマチュリティのない参加者を集めてもMBA教育はできない。

 そこで、学部卒業生も入れ、職歴の多彩な人間も入れるということになる。こうして、ダイバシティを持つクラスができれば、入学段階で各学生の経験、性格、能力、考え方などに多様性があり、よく意見がぶつかってクラスは活発化する。そして、卒業するころなると、各参加者は全員の多様性を受け入れることができるようになり、各人のマチュリティが高まっているということになる。
 したがって、エッセイやインタビューでマチュリティの高さがいくら証明されても、合格が見送られるということもある。マチュリティが高ければいいということでもないので、なんとも難しい点である。

エッセイ 
 過去になにをやってきて、いまなにが問題で、なんのためにMBAを取得し、その後将来をどう考えているか? さらには、MBA参加後、スクールになにが貢献できるのか?

 などが、出願時のエッセイで要求される点である。これを論理的に書かなければならない。この後に、インタビュー(面接)がある場合は、この点を追及されることになる。もちろん、このエッセイの書き方に定型などなく、こう書けば合格などいう方法もない。ただ、素直になおかつわかりやすく論理的に書くことだろう。もちろん、エッセイの書き方を教える専門の学校がたくさんあるので、自分に合うようなところを選んで学んでいいと思う。

 ただし、選抜側から見ると、テクニックだけで書かれたエッセイはいただけない。
 こういうテクニックだけのエッセイ、本心とは違うことが書かれたエッセイは、その後にインタビューがあれば簡単に見破られてしまう。米ボルチモア大学の入学選考部長によれば、「うわべを装って私たちが希望する人物に見せかけても意味はない。素顔を見せてほしい」とのこと。これは大学の専攻だが、MBAとなれば他にはない自分自身の独創的な姿を、自然に見せることが必要となろう。

インタビュー 
 インタビュー(面接試験)がないところもある。また、本校まで行かれない場合は、電話で行ったり、その国にいる卒業生が代わってインタビューしたりするところもある。

 スクールによって事情は異なるが、MBAの場合は他の大学院課程よりもインタビューは重視される。筆者が携わったウェールズ大学MBAでも、本校と同じくインタビューを最重要視し、人によっては20分で終わる場合もあったが、2時間もかかったこともあった。当然、エッセイに書かれたことを中心に質問するが、ときには時事的話題を質問し、応募者の関心の持ち方などをチェックする。要は、いかに柔軟に対応できるかである。

  面白いのは、インタビューで応募者の求めていること、人間性がわかることで、これがわかると、いくら成績がよくても「やめた方がいい」と人生相談のようなインタビューになったこともあった。

どんな応募者を落とすのか?
 これには、確たる基準はない。スクールによっても違う。
 前述したように、ダイバシティが重視されるので、いろいろな要素が絡み合い、たとえば、その期はたまたまダメで、違う期だったら入学できたということも起こりうる。

 つまり、天下のハーバードMBAとはいえ、学業成績が高い人でも不合格になることはざらに起こる。筆者の修了したビジネススクールでも、学長は成績のいい応募者を平気で落としていた。
 じつは、筆者も優秀な学歴を持ち成績もいい方を何人か落とさせてもらった。理由はみな同じ。インタビューをして、人間としての面白みが感じられなかったからと、先に述べたように、全体バランス上必要とならなかったからだ。
 また話はややそれるが、筆者の場合、相談者に入学を勧めるようなことはほとんどしなかった。逆に、「わが校ではなく、他の日本の大学院に行かれてはどうでしょうか?」とよく言った。そう言うと、ほとんどの方は、「えっ、なぜですか? 他の学校はぜひ入学して欲しいと言われるのに!」と驚く。

 日本ではまだMBAは買い手市場なので、相談者はお金を払えばどこでも入れるぐらいに思っている。しかし、いくらビジネススクールはサービス産業といえども、根幹には教育という機軸がなければならない。
教育は単なる物売り商品ではない。


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by bravo54410 | 2009-10-08 20:37 | MBA
MBAにむく人むかない人
やる気とタフネスを兼ね備えているか?

 ではここから、MBA留学について、筆者の見解を順に記していきたい。最初に述べたいのが、いくら留学がいいと言っても「留学に向く人」と「留学に向かない人」がいるということである。

 日本という一種の閉鎖社会にいると、MBA取得を目指したがる気持ちは非常によくわかる。筆者自身もそうだったからである。
 たとえ、状況が許さなくても、向上心のある若者なら留学に燃えるものだ。それは、自分自身への挑戦であり、その挑戦が将来のキャリアに通じるならなおさらだろう。しかし、本当に留学をするのであれば、家庭、会社、お金などの都合をつけなければならない。

 この都合がつかなければ、留学は絵に描いた餅に過ぎないからだ。人間というのはいったん社会に出てしまうと、その流れのなかで保守的になり、学生時代のように「なんでもやってやろう」という気持ちになかなかなれない。だから、留学費用を貯め、また、妻や夫(結婚しているなら)を説得し、さらに仕事上の都合(休職か退職)をつけるのは大変だ。

 しかし、この都合以上に大事なことがある。
 それは、本人のやる気と忍耐力である。いくら都合をつけようと、これがないと留学は必ず失敗する。ただ、現状に不満だから、あるいはMBAを取得すれば有利だからという期待だけで留学すると、異文化の壁は乗り越えられない。
 欧米では(とくにトップスクールの卒業者は)、他の従業員に比べて相応の地位と報酬が与えられている。だから、彼らMBAホルダーは、人いちばい働く。また、ポジションが上がれば上がるほど、解雇のリスクが高くなる。外資企業では解雇が当たり前なこと、トップの人事交代がかなり頻繁に行われていることは、ご存知だと思う。つまり、MBA取得後は楽ができるのではなく、さらなるハイ・プレッシャーのなかで仕事をこなしていくことになる。

 とすれば、肉体的にも精神的にも相応のタフネスが要求される。これが、あるかどうかを、まずご自身に問うていたただきたい。

 また、MBAプログラムでは、スポーツで言うところのオーバードライブ効果を出すために、相当量の学習が求められる。日本の受験勉強とも、大学の授業ともまったく違う、タフな勉学生活を強いられる。さらに、MBAでは一定期間のなかで課題をこなし、成果を出さなければならない。これは勉強というより実践的な訓練だから、向く人と向かない人が出てくる。

 実際に、留学MBAホルダーの多くが「在学中にあれだけのことに耐えたのだから、少々のことはこなせる自信がついた」と言うのは、こういう理由がある。
 すなわち、覚悟のほどと体力的な自信が覚束ない人は、いきなり留学するより、国内MBAのパートタイム・コースなどに通ってみてから留学するのも手であろう。

「留学に向く人」と「留学に向かない人」

 筆者はこれまでに数多くの留学相談を受けてきたが、相談者の背景(金銭的な余裕、周囲のサポートなど)よりも、その人自身の考え方、生き方によってアドバイスを変えた。つまり、次のような人には、留学を勧めた。

[MBA留学に向く人]・未知なる物への挑戦心を持った人
・言い訳しないで前向きな人
・異文化に対する興味が強い人
・国際ビジネスマンを目指す人
・自分の心の器を大きくしたい人
・大局観を意識する人

 これに対し、次のような人には、あまり進めなかった。

[MBAに向かない人]
・まだ迷いがある人
・不平不満をすぐ口にする人
・よく後悔する人、クヨクヨする人
・MBA取得で人生が変わると考えている人

 現在の仕事、ポジションに不満、会社に不満というだけの留学はやめたほうがいい。現在がうまくいかないから、肩書きとしてMBAを取得したいと考える人は、ほぼ成功しない。なぜなら、現在がうまくいっているのにもかかわらず、もっといい仕事がしたい、上を望みたいという人に必ずや圧倒されてしまうからである。

 現状不満者というのは、状況がいくら変わろうとその状況に不満を抱く。つまり、すべては自分のせいではないと思っている。とくに、日本の受験で勝ち上がってきたエリートにこのタイプが多いが、こういう人は、留学してMBAホルダーになって帰国しても、また、自分の現状に不満を抱くものだ。ビジネススクールをドロップした人でビジネススクールのせいにする人がいる。

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by bravo54410 | 2009-10-08 20:36 | MBA
MBA留学の一般的基礎知識
MBA留学の一般的基礎知識


 ここでは、アメリカのビジネス・スクール留学について、基本的なことを解説する。

[大学院のシステム]
 まず、アメリカの大学院が、通常1~2年の課程で修了する修士課程(Master's Course)と、3年以上かかる博士課程(Doctorate Course)があることを知っておくべき。そしてまた、日本のように修士の後に博士課程というふうにはなっていない(別コース)ので、MBAの場合は、修士課程のビジネス・スクールに出願することになる。

[ビジネス・スクールへの出願条件]
 最低条件として学士号保持者であることが必要。また、日本の最終大学のGPA(成績)や、スクールによっては、専門分野での一定単位数が要求されることがある。GPAが足りない場合、エッセイ、推薦状で、考慮されることもあるが、トップスクールの場合は、それなりのスコアが必要だ。
 以下、主な出願に際しての必要な条件をまとめると、このようになる。

1、 学士号(つまり大学卒業生であること)
2 、GPA(=Grade Point Average : 大学での成績):一定以上の成績を求められる場合が多い。
3 、GMAT(=Graduate Management Admission Test : ビジネス・スクール入学の際に求められるテスト)
4 、TOEFL(=Test of English as Foreign Language :英語を母国語としない留学生に課せられる英語力テスト)
5、 エッセイ(小論文)
6 、推薦状 : 1~3通
7 、履歴書

 このほか、面接を課す大学もある。
 なお、入学判定は、これらを総合して成されるが、トップスクールの場合は、GPA、GMAT、TOEFLなどのスコアは、かなりのハイレベルが要求される。ただし、何点取れば合格といったことはない。

[GMAT とは?]
 ビジネス・スクールで要求される、大学院入学適性テスト。英語、数学、分析記述の3科目からなる。アメリカにかぎらず、カナダ、イギリスなど全世界の1,000以上の MBAプログラムで合否判定材料の一部として利用されている。このスコアが、各スクールで基準とされるレベルに達していないと、入学は難しい。
 GMAT を開発・管理しているのは、TOEFLなどを手がけるアメリカの教育団体 ETS の傘下にあるGMAC(Graduate Management Admission Council)。

[GMATの出題内容]
 GMATは「分析記述」AWA(Analytical Writing Assessment)、「数学」Quantitative、「言語=英語」Verbalの3つのセクションから構成されており、AWA以外は多肢選択方式になっている。
 現在、CBT(Computer Based Test)が東京(2個所)、横浜、大阪で、PBT (Paper Based Test)が沖縄で実施されている。最新情報は、ETSのウエブサイト(http://www.ets.org/ )で見ることができる。

1、AWA (60分)
 AWAは、英語の文章力と分析的な思考力をみるライティング・テスト。正しい英語を書くことはもちろん、問題文のなかから適切な例を挙げつつ、論理的な文章を組み立てる能力が問われる。
 100~200語の短い文章が与えられ、それらの文章に対する設問文に答える。Analysis of an IssueとAnalysis of an Argumentの2形式で各1問ずつ出題される。試験時間は各問30分。

2、Quantitative (75分)
 Quantitativeは、数学的な能力を判定するテスト。基本的な計算能力、基礎的代数学、幾何学の知識や、データ分析力が問われる。  
 Data SufficiencyとProblem Solvingという2つのパートに分かれ、5者択一方式で答えていく。問題数は計37問。レベルは日本の高校1年生程度とやさしい。
 Data Sufficiencyでは、1つの問題に2つの条件が与えられ、問題を解くためには以下の5つの選択肢のどれが当てはまるかを答える。
 Problem Solvingは、一般的な数学の問題で、単純な数式問題や文章問題、図形問題などが出題される。

3、Verbal (75分)
 Reading Comprehension、Critical Reasoning、Sentence Correctionの3つのパートから成る。問題数は計41問。すべて多肢選択方式で5つの答えから正解にふさわしいものを選択する。
 Reading Comprehensionでは、4つのパッセージが与えられ、論理的かつ批判的な読み方ができるかどうかが問われる。出題される4つのパッセージそれぞれに3~6つの問題があり、1つのパッセージは350語程度。
 Critical Reasoningは、与えられたパッセージに関する質問が1つ出され、それに対する答えとして論理的にもっとも正しいものを選ぶ。1つのパッセージは100語程度。
 Sentence Correctionは、問題文の下線が引かれた部分に文法的に正しく合致している答えを、選択肢のなかから選ぶ形式の問題。

[米国以外の留学]
 米国以外の地域のビジネス・スクールも、基本的には同じような出願手続き、条件が必要である。ただし、いくつかの点で米国とは異なるので、国別スクール別に情報を集めることが大事。たとえば、イギリス留学では、IELTS(IELTSはイギリスなどへの留学の際にTOEFLと同等の役割を果たす試験)のスコアが要求されるところが多い。

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by bravo54410 | 2009-10-08 20:34 | MBA
中国のMBA-2
中国のMBA教育はこうして大発展してきた

もはや中国人にもバカにされる日本のMBAだが、では、中国のMBA教育はいったいどうなっているのだろうか? 日本より進んでいるのであろうか?

結論から言ってしまえば、日本など足下にも及ばないほど大差をつけられていると言ったら、驚かれるであろうか。しかし、これは大げさでもなんでもなく、現在の中国のMBA教育は、ほぼすべての面で日本を凌駕(りょうが)していると言っても過言ではない。

中国でMBA教育が始まったのは、1980 年代初期、産業の新旧交代が進んだからである。すでに、開放政策に転じていた北京政府は、企業経営に通じた優秀な管理職を確保する必要に迫られた。そこで、鄧小平(デンシャオピン)は当時の米国国務大臣キッシンジャーと話し合い、欧米のMBAプログラム導入に踏み切ったのである。

こうして1984年から、国家貿易委員会と米国、欧州共同体(EU)、英国などが続々とMBAプログラムを立ち上げた。たとえば、1984 年に、大連(ダーリエン)理工大学と米国ニューヨーク州立大バッファロー・ビジネススクールが提携してMBAプログラムを立ち上げている。

これが、中国のMBA教育の第一段階で、こうした国際協力型のビジネススクールの設立は、その後も続いた。この初期のMBAプログラムのなかでいまでも中国きってのMBAと言われているのが、中国企業管理養成センターと欧州管理発展基金会が合同でつくった中欧管理センターのMBAである。この中欧管理センターは、1994 年に上海市人民政府、上海交通大学、EU、欧州管理発展基金会の合同プロジェクトに衣替えし、中欧国際工商学院と名称も変更して現在に至っており、CEIBS(China Europe International Business School)を運営している。(ちなみにこのCEIBSはファイナンシャルタイムズMBAランキングでは10位に入った。日本は100位にも届かない)
ー(MBA認定の第三者機関の代表格である米国の認可団体AACSBに認定されているアジア各国の教育機関は2009年で568校世界中で認証されているが主に米国が多い。アジアでは下記の通りになっているが日本は少ない。ここでも日本はアジアの後塵を拝している。

中国 5校(ビジネス系) 3校(会計)
韓国 4校(ビジネス系)
台湾 4校(ビジネス系)
日本 2校(ビジネス系)



1990年、冷戦が終結すると、中国政府は中国国内の大学でもMBA教育を試験的に実施することを決めた。この決定を受けて、1991年から、名門大学には次々とMBAコースが誕生した。たとえば、清華(チンホア)大学、南開(ナンカイ)大学、天津(ティエンシン)大学、復旦(フータン)大学などがMBA教育をスタートさせた。その後、1993年には試験校の範囲を広げて新たに17校が開設され、1998年にはさらに広げて30校、また2002年には6校という具合に、MBAコースは増え続けた。

また、日本の文科省にあたる国家教育委員会は、エグゼクティブ(高級管理職)向け教育プログラムも推進させ、現在、約30校で EMBAプログラムが承認・実施されている。

前記した中欧国際工商学院(上海)が実施しているのが、中国初のEMBAであり、これまで約1800名の学生がEMBAの卒業証書を手にしている。現在、中欧国際工商学院は毎年北京と上海で7つのEMBAクラスを開設、そのうち3つは英文クラスで、4つが中国語によるクラスとなっている。

このように、経済発展にともなって中国のMBAは充実の一途を遂げており、その充実ぶりは日本以上である。それは、名門大学のMBAコースのほとんどが欧米の名門ビジネススクールと提携してプログラムを実施していること、次に、学生の質が高いこと、続けて企業の人材育成と密接に結びついていることがある。

たとえば、米モトローラ社が中国進出に際して天津に工場を立てると、天津大学管理学院はモトローラエレクトロニックス有限公司、山東瑞華管理コンサルティング会社など6社とMBA教育提携協議を締結し、モトローラ社の4名の高級管理者を大学の客員教授として招いた。また、清華大学、復旦大学は、米国の名門マサチューセッツ工科大学スローン・スクール(MIT、Sloan School)と提携し、教員を招き、優秀な在校生を国際企業にインターンとして派遣している。

日本の専門職大学院のMBAコースではどうだろうか

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by bravo54410 | 2009-10-01 20:32 | MBA
中国のMBA-1
2007年12月20日の産経新聞が、「大学は出たけれど…中国で就職氷河期」というタイトルで、中国の大学生の就職難を伝えていた。産經新聞中国総局の福島香織記者の記事は、まず、北京(ベイジン)の繁華街のフードコートで残飯をあさる若い男性・劉さん(27)を紹介し、彼は大学(山西(シャンシー)科技大学)卒業後3年間も満足な職に就けず、こうした暮らしをしていると述べている。田舎に帰ろうと思ったが、学費を出してくれた親に申しわけなくて帰れないのだという。

この劉さんのように、大学を出ても満足な職につけない若者は、現在、すさまじい勢いで増えているという。

その原因は、一にも二にも、中国で大卒者の数が増えすぎたことにある。大卒者の数は、2006年で413万人、2007年で495万人、2008年で559万人(予想)というのだから、圧倒される。

これでは大卒者に見合ったホワイトカラーの職は奪い合いになり、ランキング下位の大学卒業生から職にありつけなくなる。日本では、高学歴ワーキングプアが問題化しているが、中国では大卒でワーキングプアになる時代がやってきているのだ。

かつて、大卒の初任給は3000元(約4万5000円)ほどであった。それがどんどん下がり、いまでは1500元ぐらいにまで落ちているという。もちろん、アメリカも大学生の就職はよくない。アメリカでも大卒の価値valueは低下する一方なのだが、それでもまだなんとかホワイトカラーにはなれるので、この中国の就職難は世界一と言ってもいいだろう。

このように大卒の価値がなくなったことが、中国のMBAブームに火を付けたことは間違いない。なぜなら、院卒ならまだまだ就職口があるからである。そして、MBAならなんとかなるということで、中国の若者たちは必死でMBA取得を目指してがんばっている。

MBAホルダーになった場合、その初任給は大卒ホワイトカラーの10倍にもなる可能性があるという。もちろん、そんな給料を出すのは外資が多いが、中国企業もMBAホルダーに特別待遇を与えているところも多い。

こうした現実を見ると、日本はいったいどうなっているのだろうと、深いため息が出る。日本は、なぜ大卒ばかりが優遇されるのか。そして、MBAを取得しても優遇されないのか。

まったく、国内でMBA功罪論など言っている場合ではないと思う。日本の企業社会も大学も大きく発想と行動を変えないと、ますます競争力を失うだろう。

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by bravo54410 | 2009-10-01 20:31 | MBA
  

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