中国のMBA-1
2007年12月20日の産経新聞が、「大学は出たけれど…中国で就職氷河期」というタイトルで、中国の大学生の就職難を伝えていた。産經新聞中国総局の福島香織記者の記事は、まず、北京(ベイジン)の繁華街のフードコートで残飯をあさる若い男性・劉さん(27)を紹介し、彼は大学(山西(シャンシー)科技大学)卒業後3年間も満足な職に就けず、こうした暮らしをしていると述べている。田舎に帰ろうと思ったが、学費を出してくれた親に申しわけなくて帰れないのだという。

この劉さんのように、大学を出ても満足な職につけない若者は、現在、すさまじい勢いで増えているという。

その原因は、一にも二にも、中国で大卒者の数が増えすぎたことにある。大卒者の数は、2006年で413万人、2007年で495万人、2008年で559万人(予想)というのだから、圧倒される。

これでは大卒者に見合ったホワイトカラーの職は奪い合いになり、ランキング下位の大学卒業生から職にありつけなくなる。日本では、高学歴ワーキングプアが問題化しているが、中国では大卒でワーキングプアになる時代がやってきているのだ。

かつて、大卒の初任給は3000元(約4万5000円)ほどであった。それがどんどん下がり、いまでは1500元ぐらいにまで落ちているという。もちろん、アメリカも大学生の就職はよくない。アメリカでも大卒の価値valueは低下する一方なのだが、それでもまだなんとかホワイトカラーにはなれるので、この中国の就職難は世界一と言ってもいいだろう。

このように大卒の価値がなくなったことが、中国のMBAブームに火を付けたことは間違いない。なぜなら、院卒ならまだまだ就職口があるからである。そして、MBAならなんとかなるということで、中国の若者たちは必死でMBA取得を目指してがんばっている。

MBAホルダーになった場合、その初任給は大卒ホワイトカラーの10倍にもなる可能性があるという。もちろん、そんな給料を出すのは外資が多いが、中国企業もMBAホルダーに特別待遇を与えているところも多い。

こうした現実を見ると、日本はいったいどうなっているのだろうと、深いため息が出る。日本は、なぜ大卒ばかりが優遇されるのか。そして、MBAを取得しても優遇されないのか。

まったく、国内でMBA功罪論など言っている場合ではないと思う。日本の企業社会も大学も大きく発想と行動を変えないと、ますます競争力を失うだろう。

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by bravo54410 | 2009-10-01 20:31 | MBA

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